シラバス詳細

タイトル「2025年度シラバス」、カテゴリ「豊橋校舎-共通教養（教育）科目」

科目情報

科目名

哲学
講義名

哲学
クラス

TB
実務経験のある教員による講義
キャンパス区分

豊橋校舎
開講学期

秋学期
曜日・時限

水１
科目種別

講義
科目区分

人文
単位区分

選必
単位数

2
準備事項

備考

【学位授与方針（ディプロマ・ポリシー）と授業科目の関連】 各授業科目は、各学部・学科・研究科の定める学位授与方針（ディプロマ・ポリシー）と教育課程の編成・実施方針（カリキュラム・ポリシー）に基づき、カリキュラム上に配置されています。学位授与方針と各授業科目との関連については、カリキュラム・マップに掲載されています。カリキュラム・マップでは、科目毎に到達目標を示し、それらの到達目標が、DPとCPに基づき設定された学習・教育目標、国際理解、地域理解・地域貢献のどの項目と関連するのかを示します。 https://www.aichi-u.ac.jp/profile/concept#b-712470

講義情報

テーマ Theme

具体的な哲学的問題の考察を通じた哲学的思考の修得

概要 Synopsis

哲学とはいま生じつつある事態について広く深く考察する学問です。本講義では特に「心」に関わる３つの話題、「他者の心」、「機械の心」、「人格の同一性」を用意しました。本講義では哲学的問題について、映画、マンガ、小説などの親しみやすい題材を使って解説していきます。本講義は、いま社会で進行しつつあることは何か、われわれの身に何が起ころうとしているのかということについて哲学的に考えることができるようになることを目的としています。

到達目標 Aim

人文分野における哲学の思考法について一定の理解を得ると同時に、今日の人文系諸学のパラダイムを概観し基礎的学習能力を身につける

授業形態 Class style

講義形式で行います。毎回講義後にコメントを書いてもらいます。期末にレポート課題を出題します。

使用言語 Language(s)

日本語のみ Japanese only

アクティブ・ラーニングActive Learning 

内容・スケジュール Contents, schedule

1. 些か長めのイントロダクション前半：「われわれは考えるのではなく、考えさせられる」
2. 些か長めのイントロダクション後半：イントロダクション前半で考察したことを踏まえた上で、「哲学的に考えること」のエッセンス、特徴を解説する。講義全体の展望。
3. 他者の心①-他者の心の存在について：他者の心の存在について考察する。また、他人の気持ちや想いがわかるとはどのようなことなのかについて考察する。
4. 他者の心②-歯医者には患者の痛みが理解できるか：他者に心が存在するという信念の根底にある「類推」について批判的に検討する。他者の心が確かに存在している、ということに対する明確な証拠というものは存在しないという議論について検討する。
5. 機械の心①-コンピュータとアンドロイドの歴史。「計算」とはなにか？：コンピュータとアンドロイドの歴史を概観する。「計算」という概念について考察する。
6. 機械の心②-考える機械の哀しみ【前篇「中国語の部屋」】コンピュータプログラムには絶対に心は宿らないのか？：『考える機械の哀しみ』という対話篇を通じて「中国語の部屋」などの思考実験を解説する。
7. 機械の心③-考える機械の哀しみ【後篇「人工ニューロン」】心が生じるのにはナマモノの脳しかダメなのか？：『考える機械の哀しみ』という対話篇を通じて、コンピュータに知能や感情は宿るか、について考察する。
8. 機械の心④-映画『エクス・マキナ』をみて、機械の心・意識について考える。
9. 機械の心⑤-映画の後半。チューリングテストとは何か？
10. わたし①-プレリュード～あなたは心派？身体派？：わたしがわたしであるためにもっとも重要なものは何か、という自己の問題について思考実験で探る。
11. わたし②-「テセウスの船のパラドックス」物の同一性から人格の同一性へ。二種類の「同じ」：「テセウスの船のパラドクス」を通じて「人格の同一性の問題」について理解する。質的同一性と数的同一性という概念について理解する。
12. わたし③-「わたしたち、入れ替わってる！？」入れ替わりから見る人格の同一性：「入れ替わり」の思考実験を通じて人格の同一性の前提としての「心理的連続性」という概念について理解を深める。
13. わたし④-映画『ビューティー・インサイド』をみて、人格の同一性について考える。
14. わたし⑤-映画の後半
15. わたし⑥-複製の問題。わたしのコピーが生まれた瞬間わたしは存在しなくなる、だって！？：「スワンプマン」や「転送機」といった思考実験を通じて、「複製される自己」と「自己の同一性」について考察する。

準備学習・事後学習 Preparation, review

準備学習：次の授業で取り上げる哲学的問題や用語について調べておく。
事後学習：授業中に配布したレジュメをよく読んで内容を整理しておくこと。

準備学習・事後学習の時間

準備学習２時間　事後学習２時間（２単位科目）

学外授業 Outside activities

学外授業は行いません。

成績評価の方法と基準 Evaluation&criteria

総合評価で評価します。
■学期末試験中に提出するレポート課題（70％）：日常生活の中に授業で取り上げた哲学的問題や概念を見出すことができるかを問う課題。
■平常評価（30％）：毎回提出するコメントカード。授業受けて考えたこと、疑問、質問などを書く。

定期試験期間中の試験実施方法 Exam period

定期試験期間中には筆記試験を実施しない。No exams are required during the exam period.

課題（試験やレポート等）に対するﾌｨｰﾄﾞﾊﾞｯｸの方法

毎回提出するコメントカードの中に質問や興味深いコメントがあれば、次の授業時に教員からの回答を付けたプリントを配布する。

テキスト Textbooks

特定のものは使用しません。毎回レジュメを配布します。

参考図書 References

スティーブン・ロー『北極の北には何がある？』
岡本裕一郎『思考実験：世界と哲学をつなぐ75問』『いま世界の哲学者が考えていること』
ジュリアン・バジーニ『100の思考実験』

リンク Link

関連する科目、履修者への要望など Requests, etc

SDGsとの関連 Related SDGs

平和と公正をすべての人に Peace, justice and strong institutions

担当教員への連絡方法

メールでの連絡を受け付ける。cerebrum@hotmail.co.jp